当協会プロフィール
 大阪府枚方市において、旧厚生省の地域保健推進特別事業の一つとして「在宅医療体制の整備に係る調査研究事業」(略称)「ディコール問診モデル事業」が1995年4月1日以降、1998年3月31日までの3年間、枚方市医師会委託によって実施された。毎日定時に自動的に医師あてに電話がかかり、自宅で問診が受けられるシステムです。

 実施成績では、ディコールの有用性について多数の臨床医、多数の在宅患者やその家族から極めて高い評価が与えられている。モデル事業終了後も、その継続を要望する医師15人、ディコール問診センター3ヶ所、在宅患者40~50名によって現在もなお、日本国内で1ヶ所継続実施中である。

 私はディコール問診システムの管理運営の実務責任者として、モデル事業に直接従事した経験を通して、ディコールそれ自体がもつ社会的有用性に着目し、これを単に在宅医療に応用するだけでなく、保守点検しなくとも管理責任が全く問われないなどの理由で、一度設置すると半ば放置状態におかれている独居老人や高齢者など「人からの24時間緊急通報システム」にも応用し、これからの少子・高齢時代の地域共生型社会づくりにも活用すべきと考え、1999年7月に特定非営利活動法人として『NPO法人 デイコールサービス協会』を設立しました。
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 現在、独居高齢者は、全国で305万人に達し、孤独死も増加の一途を辿っています。このような社会現象を防止するには、”おたっしゃコール”のような有効な安否確認システムが機能していれば可能です。

 全国のほとんどの自治体では、緊急通報システムを設置して防止に努めていますが、自治体や警備会社の緊急通報システムは、高齢者の安否確認や心身のケアに関しては全く無力です。又、保守点検やシステムの正常稼働を毎日証明しなくても管理責任は問われないため、通報装置は一度設置すると半ば放置状態に置かれているのが現実です。

 緊急通報装置を設置している独居高齢者の孤独死も増え続けています。その原因は、緊急通報の使い方にあります。その使い方は、緊急時には、次のいずれかのボタンを押して通報して下さい。①電話機本体の非常ボタン ②無線式ペンダント非常ボタン ③有線式リモート押ボタンとなっています。これは全国共通で、この方法しかありません。

 緊急時とは、事故や急病で倒れ動けない時ではないでしょうか。独居高齢者が自分の緊急時に非常ボタンを押すことは不可能に近いからです。又、停電時に固定電話は、通話機能を確保しているにも関わらず、停電時に非常ボタン(ワンタッチスイッチ)が使えるよう予備電源(バッテリーや電池)を内蔵しただけで、他に有効な活用方法はありません。

 このように、緊急時に通報できない緊急通報システムではなく、「人対人の会話」に基づいた”おたっしゃコール”の力の輪が少しでも広がるように活動を続けております。